相乗効果を狙った新しい売り場を提案。
流通小売業において売上最大化のために不可欠なマーチャンダイジング(MD)。平松工業では商品卸だけでなく、販売力の高い売り場を作るための具体的な提案まで行っている。
2019年、平松工業では大手衛生雑貨メーカーの芳香消臭剤ブランドとコラボし、オリジナル消臭インナーを開発した。「すでに認知度のある芳香消臭剤と、そのロゴをあしらった消臭インナーを一緒に並べることで、ユーザーを引きつける売り場になるのでは?」そう考えた平松工業の営業担当者は、大手ディスカウントストアに企画を持ち込んだ。通常消耗品と衣料品は担当バイヤーが異なり別の売り場になるが、クロスマーチャンダイジングに積極的に取り組んでいた顧客の理解もあり、全国200店舗でゴンドラ展開することになった。
専任営業が売上アップのために伴走する。
平松工業では、店舗面積に合わせた商品構成や什器の提案、実際に店舗を巡回した消費者の反応確認、売り場分析、売れ行きに合わせた商品の入れ替えまで担当した。その結果、コラボ消臭インナーはトータルシリーズで5万点を販売、顧客社内でも部門を超えたMD事例として好評を得ることができた。
平松工業がメーカーでありながらMDに精通している理由は、ホームセンター、ドラッグストア、量販店などさまざまな業種と直接取引を行い、多くの成功事例を持っているからだ。人手不足の流通小売業のバイヤーから多大な信頼をいただき、肌着売り場をすべてお任せいただくことも少なくない。また、同業では営業と生産管理を兼任する場合が多いが、平松工業の営業は単なる御用聞きでなく、商品の出口である売り場を訪れ、顧客の売上アップのために知恵を絞っている。